特定動物(危険な動物)の扱い

サーカスでは、いわゆる「猛獣」を扱います。日本では、動物愛護法上の「特定動物」として、飼育が許可制となっている動物たちであり、会場の近くに住む住民にとっては大きな不安要素です。

それぞれのサーカスでは、逃げ出した時のためにどのようなマニュアルを持っているのでしょうか。以下に掲載してみました。木下サーカスのマニュアルに緊迫感があるのに対し、ボリショイの書類は簡素に思えます。

PDF 木下サーカスの「猛獣脱出対策マニュアル」

PDF ボリショイサーカスの「緊急時の措置」

★これでよいのか、特定動物!?

●特定動物は、飼養許可を得ている自治体の外へ輸送する場合、通過する都道府県すべてに届けを出さなければならず、飼養者だけではなく動物行政にも事務的負担がかかっています。一部に、この手続きを緩和せよとの意見がありますが、何か起きたときのことを考えれば自治体が事前に把握しておかないわけにはいかず、本末転倒な主張です。むしろ特定動物の移動自体を減らしていくことが必要であり、その意味でもサーカスのような特定動物を使う興行はなくしていくべきではないでしょうか。

●特定動物は、檻などの施設・設備から出して放し飼いなどをしてよい動物ではありません。しかし一方で、娯楽や営利活動のためであっても、例外的に一時的に檻の外に出すことが認められているので、矛盾があります。

●本来の生息地であれば広い行動域をもっている動物たちが、閉じ込められて飼育されています。サーカスの飼養設備は移動用との兼用のため、劣悪なだけでなく、逸走に関しても不安があると言えるでしょう。
移動用施設で飼養許可が下りている、現在の法の抜け穴状態を変える必要があります。

1994年 ホノルルの悲劇:
調教師を殺したゾウが通りに逃げ、激しい銃撃によって殺される

20年以上前にハワイ・ホノルルのニール・ブレイスデル・センターで起きた悲劇は、非常に有名です。タイク(Tyke)という名のメスの象が公演中に調教師を殺し、通りに逃げ、100発近い銃弾によって殺されました。

賢く意志の強いタイクを暴力を用いて調教し、2度の脱走を経験していたにもかかわらず、忠告を無視して巡業に使った結果、起きた悲劇でした。

タイクは日本に来たこともあるゾウです。

事件当日の痛ましい様子は映像におさめられており、ドキュメンタリー「サーカス象タイクの悲劇」(2015 監督:スーザン・ランバート、ステファン・ムーア)で、その一部始終を見ることができます。サーカスは鎮静に失敗し、タイクは多くの街の人たちの目の前で無数の銃撃を受けて射殺されました。

サーカスは動物たちから自由を奪い、暴力によって抑圧するだけでなく、お金で人を雇い反対運動をつぶそうとする醜い産業です。タイクは動物サーカス廃止のシンボルになりました。

当時の様子を写した動画です(閲覧注意):

 

昭和34年 札幌まつり:
サーカス小屋の火事でゾウが逃げ出し、人を踏む

50年も前のことですが、日本では満員のサーカス小屋が火事になり、ゾウが逃げ出したことがありました。パニックになった象は、見物していた子供を踏むなどし、近くの会社員宅の玄関に逃げ込みました。玄関、茶の間などはメチャメチャになりました。この火事では、八木サーカスなどのライオン二頭、トラ二頭、猛獣ショー岩沼興行所のライオン三頭、サル六匹が焼死しています。

 
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