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2017年に廃業したアメリカのリングリングサーカス  動物虐待ヒストリー

こちらの投稿の下部に掲載していましたが、補足によって記事が長くなってきましたので、このページに移しました。

日本人が「世界三大サーカス」のひとつとして認識してきた、アメリカのリングリングサーカス (正式名称はリングリング・ブラザーズ・アンド・バーナム・アンド・ベイリー・サーカス(Ringling Bros. and Barnum & Bailey Circus))は、長年にわたり、動物を過酷に扱っていると批判を受けてきました。廃業までの近年の流れをまとめました。

PETA vs リングリングサーカス  動物虐待ヒストリー

アメリカの動物権利団体PETAは、リングリングサーカスのゾウの調教師長と動物管理者が、ショーのためにゾウをアリーナに入れる直前に、バックヤードで何度もブルフックで殴っている動画や、トラの調教師がリハーサル中にトラを殴るビデオなどによって、同サーカスの動物虐待疑惑を訴えていました。

2007年6月から2011年8月にかけて、アメリカの農務省は、リングリングサーカスの動物、施設、記録を査察し、動物福祉法に違反していることを確認しました。査察報告書によると、アジアゾウのメスのBankoが、砂疝(砂が大腸に蓄積することで痛む病気)と診断され、腹部の不快感に悩まされているようであるにもかかわらず、ロサンゼルスで行われたショーでパフォーマンスを強制されていました。また、床が割れていたり、ケージが錆びていたりすることも指摘されていました。

これらの査察やPETAによる農務省への苦情申し立てを受けて、2011年11月、リングリングサーカスを経営するフェルド・エンターテインメント社は27万ドルの民事制裁金を支払うことに合意しました。これは動物福祉法に基づいて動物展示業者に対して課せられた民事制裁金としては過去最大(当時の農務省プレスリリースによる)でした。(民事制裁金は日本にはない仕組みですが、刑事罰ではなく、行政処分により支払うもので、制裁の意味合いがあります)

2015年3月、同社は、2018年までにショーでのゾウの使用を廃止すると発表し、ショーに使っている13頭のゾウは、当時40頭以上のゾウを収容していた同社のゾウ保護センターに送るとしました。

その後、ゾウの引退は早まり、2016年が最後のショーとなっています。

ゾウが引退した8か月後の2017年1月14日、リングリングサーカスは、あと30回公演を行い、2017年3月から5月の間に462人以上の従業員を解雇したのち、解散すると公表。ゾウのショーを中止したことにより売り上げが減り、経営難に陥っていたとのこと。

2017年5月、最終公演に伴い、悪名高いリングリングサーカスは解散、廃業しました!

その後、2017年9月5日、フェルド・エンターテインメント社のフロリダの施設から、7頭のトラ、6頭のライオン、1頭のヒョウが、ハリケーン「イルマ」に備え一時的に移動される際、そのうちの1頭、スージーという6歳のシベリアトラ(サーカスのショーに出ていました)がメンフィス国際空港まで輸送するトラックから逃走し、近くにいた犬を襲った後、警察に射殺されるという悲劇も起きました。フェルド・エンターテインメント社の担当者は逃げたことに気がついていませんでした。

2020年9月、ホワイト・オーク・コンサベーション(実業家のマーク・ウォルターが所有する、大規模な土地取得型の野生動物施設)がフェルド・エンターテインメント社のゾウ保護センターから35頭のゾウ全てを買い取り、フロリダに完成予定の2,500エーカーのサンクチュアリに移すとして、建設が始まったことが報じられました。

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参考記事

2020年 ゾウたちの今後について、ナショナルジオグラフィックの記事

Animals

The Asian elephants, which have been at the center of a long…

2011年に書かれた長い虐待の歴史についての報告

Mother Jones

Bullhooks. Whippings. Electric shocks. Three-day train rides…

 

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