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「サーカスに動物を使うのはもうやめて」木下サーカス東京立川公演テント前アクション報告 2023年1月

木下サーカスオリジナル? 動物5つの自由と調教芸

2022年12月から2023年3月まで木下サーカス立川公演が行われます。今回もサーカステント前で動物サーカス廃止を訴えるアクションを行いました。

会場からはこのようなアナウンスが流れていましたが、とてもおかしいと思いました。

イギリスで2007年に制定された「動物保護法」における5つの自由を遵守

→「2006年動物福祉法」のことでしょうか。この法律は、動物福祉に関連する法律の数がふえてしまったイギリスで、複数の法律を2006年に1本にまとめたものです。イギリスの法律を根拠にするのであれば、2019年に制定された「サーカスにおける野生動物法」のことにも触れるべきではないでしょうか。この法律により、イギリスでは巡業を行うサーカスでの 野生動物の使用を禁止されましたそのことに触れないのは、どうしてなのでしょうか? 5つの自由が遵守できないからこそ、イギリスでは巡業サーカスでの野生動物利用が禁止されたのではないのでしょうか。

“木下サーカスの動物たちはうまれたころから調教師の愛情をうけ…”

→繁殖個体なら野生に戻れないし曲芸に使ってもいい、という言い分なのでしょう。サーカスに使われている動物は飼育下2世と木下サーカス公式HPにありますが、もとをたどれば野生からの捕獲です。調教師の支配下(それを愛というのでしょうか?)にある動物たちの姿は、子どもからも観客からも保護の思考を奪い、野生との距離感を失わせます。開発、汚染、気候変動、そして動物の経済消費。野生動物は急速に絶滅に向かっています。彼らの本能と生態を尊重し、生息地の保全と保護につとめるべきなのであり、調教し曲芸に使うのは保護からも福祉からも真逆のものです。

木下サーカスによる「動物5つの自由」アナウンス書き起こし

木下サーカスではイギリスで2007年に制定された「動物保護法」における5つの自由を遵守して、動物福祉につとめたいと思います。

1つめは新鮮な水、適切な量の食べ物がある自由
2つめは快適に休息できる場所、適切な環境のある自由
3つめは病気のときに適切な治療を受けられる自由
4つめはじゅうぶんな空間と適切な設備のある自由
5つめはストレスからの自由

以上の5つの自由です。

木下サーカスの動物たちはうまれたころから調教師の愛情をうけ、正しい手順をふみ、調教師との強い信頼関係のもとに、それぞれの年齢、性格にあわせて調教され、育っています。
その生活環境は動物にとって、快適なものとなっています。

実際に観覧した子どもたちのきらきらした笑顔は驚きと感動にあふれています。
木下サーカスは今後も動物愛護の精神を大切にし、活動を続けていくとともに、舞台では動物の自然な美しさや本能をひきだしながら、調教師と動物たちとの心の通じ合いを表現したいと思います。

クマ
この生活環境で快適なの?

木下サーカス ゾウの飼育舎はコンテナ

*来場者に配慮し静止画となっています


鉄の狭い小さなコンテナで飼育される動物たち。

くさりでつながれ、記念撮影の間も首を振り続ける常同行動の激しいゾウ。

たてがみが抜け落ち、耳がふせったままのライオンたち。

ゾウの敏感な皮膚に打ち付けられる鋭利なブルフック。

ムチや調教棒を手にしていう「動物福祉」。

さて、あなたはどう思いますか?

ライオン
調教は虐待だもの。ぼくらはごまかせないよ

人々の意識は変化している

「動物のサーカスに反対しているのね、わかるわ」
「いい活動をなさってますね、頑張ってください」
これからサーカス会場に入る方からも、出てきた方々からも賛同と応援の声をいただきました。じっくり話を聞いてくれる親子の姿もありました。

「頑張ってください!応援しています」
そう声をかけてくれる若者の姿もありました。

訴え続けたことにある程度の成果を出せたのを実感します。

「これからみるのに」「こんなところでやるな」そういった反応もありますが、「動物曲芸の廃止を」という主張に対する反発ではないのです。そしてこれまで経験してきたような厳しいものでもないのです。(他でやれというなら、他ではやっていいということですよね)

「サーカスのどうぶつはかわいそう」
「もうじゅうショーはじだいおくれ」
人々の意識は変化しています。

にもかかわらず、いつまでも動物サーカスを宣伝に利用する企業、メディア、自治体が時代に追いついていません。

めいれいやムチで動物にサーカスをさせるのはもうやめよう

アクションの回を重ねるごとに参加者が増え、20名もの参加者があった日もありました。初めて参加する方が半数で、関西から駆けつけてくれた仲間もさらに盛り上げてくれました。

それぞれが思いを込めて声をあげ、パネルを掲げて並ぶ姿は圧巻でした。

リーフレットの受け取り率が非常に良く、400セット準備しても足りない日もありました。
特にベジ漫画 Natsumiさん「動物サーカス」の秘密を折り込んだリーフレットは子どもにも大人にも人気でした。子どもにわかる表現は大人にも伝わりやすいですね。ありがとうございました!

冬の立川は乾燥して風もあり、立ち続けると足元からの冷えがこたえます。寒さが辛いほどに動物たちのことを思います。アフリカのサバンナ気候の草原で群れをなしているはずのシマウマやライオン。東南アジアの熱帯モンスーン気候の森を移動しながら大家族で暮らしているはずのアジアゾウ。熱帯の地に生きるはずの野生種の動物が、立川の冬空の下で曲芸をさせられ、わずか数頭でコンテナ暮らしをしています。

2月から3月の公演終了までアクションは継続します。

そして動物サーカスが廃止になり、彼らがサンクチュアリへ解放される日まで私たちは訴え続けます。

 

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動物を見世物にする興行にノー!の声を

動物たちは、自分でのぞんで芸をしているわけではありません。
彼らの本来の生き方とかけ離れた姿を見せることで、サーカスは、動物について間違った理解を広めています。
残念ながら日本では、マスメディアや大企業がサーカスの興行に関与しているため、正しい理解が広まりません。
草の根で、動物たちのために声をあげていきましょう。