ゾウは大きな頭と長い鼻を支えるために首が短く、重さを分散させるようになっています。
頭と鼻がある分、体重の60パーセントは前足に、40パーセントが後ろ足にかかります。
そのため、前足の方が太くなっています。
木下サーカスの曲芸では客席からもはっきりとわかるくらい、後ろ足で立たされたゾウのヒザと足はブルブルと震えていました。(レポートはこちら)
前足をおろせるようになった時は、すでに限界だったかのようにすぐに足を着き、苦しさからやっと解放されたという様子でした。不自然な姿勢による負担の大きさを物語っています。
ゾウの身体は大きな頭や長い鼻の重さを分散させ、3トンを超える全身を支えるようにできています。それをあえて負担を与え、無理な姿勢をさせて面白がるのは、やはり間違っています。
サーカスのゾウたちは苦しんでいる― 体に起きる様々なトラブル
ウェールズ政府が移動サーカスでの野生動物利用を禁止したときに根拠として公表された報告書には、このようなことが書かれています。
- サーカスのゾウには筋力低下が見られます。スペースが狭かったり、繋がれていたりすることで、自由な動きができなかったり運動が不足したりしますが、それを訓練で補うことはできません。さらに、不自然な動きをすることで、体に不必要な負担をかけています。
- 膝をついたり、はったり、二本足で立ったりを繰り返すようなサーカスでの動作によって、若いゾウでも、腱や筋肉、関節がはやく消耗してしまいます。サーカスで使われるアフリカゾウの40%に見られるような、脚の奇形につながる可能性もあります。
- 跛行(正常に歩けないこと)は、サーカスのゾウでは一般的です。
- 会陰ヘルニア(肛門付近の筋肉の隙間からお腹の中の臓器が飛び出てしまうこと)は、ゾウがパフォーマンスでお互いに「マウント」するように強いられているときに、横隔膜に過度の力がかかることが原因で起きます。
- ゾウは適切な緩衝材を使用せずに人を乗せると、背中や胴回りに病変が生じることがあります。
※注:わかりやすくするため、文章を切ったり、意味を補ったりして訳しています。
出典:“The welfare of wild animals in travelling circuse” Jo Dorning, Stephen Harrisand, and Heather Pickett, April 2016
https://gov.wales/welfare-wild-animals-travelling-circuses
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