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もうみんなわかってる「サーカスの動物はかわいそう」木下サーカス前アクション報告8-12月

木下サーカス立川公演テント前「サーカスに動物を使うのはもうやめて」

8月から12月の立川公演最終日にかけて行ったアクションの報告です。ほぼ毎週末にパネル展示、リーフレット配り、スピーチなどを約5ヶ月間という長丁場をやり遂げることができたのは、人々の意識の変化に手応えを感じたからです。数年前までは、サーカス前アクションは非常に厳しいものでした。「楽しみにきたのに!」「あいつらサムいよな」と絡まれたり、からかうように動画を撮られたりなど。

しかし今回の立川公演テント前では、観客や通行人の反応は大きく違っていました。パネルを熱心にみる親子。積極的に話しかけてくる人。チラシをもらいにくる人。そして多く寄せられた、動物たちに同情的な声。

「やっぱり、かわいそうだと思ったのよ。」

「子どもとね、かわいそうだね、って話してたんです。ライオンがムチでおどされて…。」

「野生の動物なのにねぇ。考えてしまうわ。」

「がんばってください!」「ありがとう!」「僕もそう思います!」といった激励の声もいただきました。もちろん、反発もいくつかはありましたがそんなに強いものでもなく、きちんと説明すれば揉めるようなこともありませんでした。

「サーカスの動物はかわいそうなんです。」

「サーカスのゾウはくさりの足かせでつながれます。」

そう言いながら配るリーフレットの受け取り率は驚くほど高く、1時間で200枚という日もありました。

「イルカもダメだって。」「だよね。」

動物の曲芸の廃止を求めるものとして、イルカショーやアシカショーのパネルも展示し、水族館問題を扱った「イルカのハニー」リーフレットも配りました。営利目的に利用された野生動物の犠牲。イルカ追い込み猟で捕獲され、イルカショーに利用された挙句、犬吠埼マリンパークで孤独なまま死亡したハンドウイルカの「ハニー」はマスコミでも大きく取り上げられたためか、ハニーを知る人は多く、その場ですぐに開いて読む姿が多くありました。

思いがけない動物サーカスの残酷な裏側を知ったとき

「虐待!」「反対!」耳から入る強い言葉に人は反発します。しかしパネルで知る、目から入ってくる情報には関心を向けやすいようです。近親交配のホワイトライオン、狭い鉄の輸送用コンテナで飼育される動物たち、くさりの足かせでつながれるゾウ。サーカスを見終わった観客たちがパネルを真剣な面持ちで見つめ、スマホで撮影していたのは、動物の曲芸に胸の痛みを感じたからではないでしょうか。

「猛獣ショー」「ホワイトライオン」が意味するもの

本来は人間と関わることなく、大自然の森や草原で暮らしている野生の動物たち。彼らの生涯をショーの時間で区切り、ステージに引っ張り出し、ムチや調教棒で服従させてスリルを楽しむ「猛獣ショー」。近親交配によって意図的に繁殖させ、見た目の違いを特別視し、好奇の目に晒す「ホワイトライオン」。動物への偏見を助長し、教育上問題があるは明らかです。それを市などの自治体やメディアが協賛するのは大きな間違いです。

夢、ノスタルジー、調教師の愛情って?

口当たりのよい言葉で添加された動物サーカス。「調教師には愛情がある」「ネコ科は嫌がることはしない」そういった意見もありました。しかし、本能を奪われ、習性をないがしろにされた動物たちに選択肢はありません。「調教師の愛情」「絆」という甘さのある言葉には、動物福祉すらない環境での支配と服従という関係性が隠されています。調教はまぎれもなく虐待です。

動物の曲芸に終止符を!

立川公演に続き、横浜でも公演が始まってしまいました。この寒空の下、アフリカの草原やアジアの森林で暮らしているはず動物たちはテント裏に並ぶコンテナの狭い空間しかありません。海外では56カ国が動物サーカスが禁止となり、イルカ・シャチショーも次々と廃止になっています。日本もそれに続くために、今後も引き続きアクションを行います。

にんげんの たった2じかんの たのしみのために

どうぶつの いっしょうは だいなしだ

※新型コロナ感染症対策として、マスク・ゴム手袋の着用、殺菌を実施しました。

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>動物を見世物にする興行にノー!の声を

動物を見世物にする興行にノー!の声を

動物たちは、自分でのぞんで芸をしているわけではありません。
彼らの本来の生き方とかけ離れた姿を見せることで、サーカスは、動物について間違った理解を広めています。
残念ながら日本では、マスメディアや大企業がサーカスの興行に関与しているため、正しい理解が広まりません。
草の根で、動物たちのために声をあげていきましょう。