横浜公演と広島公演の第一種動物取扱業の表示が変だ
今月27日から始まる横浜公演と、来年3月30日から始まる広島公演の第一種動物取扱業の表示に、動物取扱責任者として「堀浩」という名前が載りました。
これって、那須サファリパークと那須ワールドモンキーパークの園長やアジア野生生物研究センター(AWRC)の所長をしている堀浩氏ではないか?と見て驚きました。木下サーカスの社長の著書に堀浩氏が出てくることからも、間違いなくそうだろうと思いましたが、念のため那須サファリパークに確認したところ、堀浩氏の兼務で間違いない、本人だと教えてもらいました。
やはりそうでしたか。
でも、どう考えてもおかしいです。
動物取扱責任者は、常勤の職員の中から専属として選任されるものだと法令で決まっています。
しかし、堀浩氏は、那須サファリパークを辞めるわけではないことは確認できましたし、はっきり兼務だと言っていました。他の施設の園長等の重責にありながら、サーカスの公演に常勤で勤務など、できるのでしょうか?
横浜市と広島市に、この疑問をぶつけたところです。
そして、ご本人への質問書を用意していたのですが、本日、サイトの表示を改めて確認したところ、広島公演は、既に別の人に変更になっていました。
広島市から、指導の内容や結果については教えられないとの回答はあったのですが、やはり堀氏は常勤の要件を満たしていなかったのでは?
なぜこういうことが起きるのか?
去年、動物愛護法が改正され、今年6月1日から動物取扱責任者の要件が厳しくなりました。そのことが関係するのかどうか、まだはっきりしたわけではありませんが、獣医師なら資格だけで動物取扱責任者になれます。
堀浩氏は獣医師です。
つまり、これは、獣医師の名義貸しなのではないか? そう疑ってしまいます。
横浜公演は、まだ堀浩氏の表示のままですので、PEACEでは質問書を出します。
木下サーカスがすべきこと
木下サーカス社長の著書で、堀浩氏について言及している箇所がありました。
それは、ワシントン条約を守るうえで日本政府が決めているアジアゾウ(付属書I掲載種)のラオスへの返却期限が守れなくなり、経済産業省に延長を許してほしいと泣きつく際、アジア野生生物研究センター所長である堀氏なら影響力があるのではないかと頼るシーンです。(なぜかサファリパークやモンキーパークの園長であることは伏せられています)
結果、日本政府は延長ができるように制度を変えてしまい、このとき木下が借りていたゾウの「ワッサナー」は半年も返却の延長がされてしまいました。その間、木下サーカスはワッサナーを使って、興行で儲けていました。
そして、ワッサナーは、帰国前に那須サファリパークに預けられました。実は、那須サファリパークなど複数の園がラオスから借りていたゾウたちも、ワッサナーと同時に日本に連れて来られており、一緒に帰国するという話でした。
堀氏もゾウのエンターテイメント利用に加担する動物業界の一員です。
でも、せめて木下サーカスは、サファリパークから園長を借りてくるのではなく、ゾウのほうをサファリパークに預けるべきではないでしょうか。
少なくとも1頭ずつ別のコンテナに鎖で繋がれ、無理な体勢をとるショーのために調教される生活よりはましなはずです。
ゾウたちには、帰る国もあります。
アジアゾウはワシントン条約上、保護されており、帰らなければなりません。日本が借りられる期間の上限は6年です。商業利用は禁止ですから、木下サーカスが買うことはできません。
6年も、日本でコンテナで連れまわしてショーに出しますか? ワッサナーと一緒に来たブアカムは、木下サーカスで体調を崩して早めに帰国しました。
ちなみに、堀浩氏は、日本テレビの「天才!志村どうぶつ園」や後継の「I LOVE みんなのどうぶつ園」の監修もやっています。未だに、チンパンジーに芸をさせている番組です。
木下サーカスに新しいアジアゾウが来てしまいました。以下のアクションを終了しますが、今後はぜひ木下サーカスに動物ショーを止…